校長あいさつ

山梨県立甲府支援学校へのアクセスありがとうございます。

 

 私はこの春、本校に着任した佐田弘和と申します。実は今から36年前に初任者として本校に赴任し、教員としてのキャリアをスタートさせました。そして今日までの36年の間、様々な学校で様々な障害種の子どもたちの教育に携わってまいりましたが、キャリアの最初と最後を本校で迎えることに感慨もひとしおであります。

 

 さて、本校は、肢体不自由の児童生徒を対象とする特別支援学校です。

「ひびき合え 心豊かに すこやかに」の学校目標のもと、次のような学校を目指しています。

 

○安心・安全に過ごせる学校

○夢と希望と感動のもてる学校

○生きがい、やりがいがもてる学校

○元気でいきいきと学べる学校

○基礎学力が育つ学校

○思いやりの心が育つ学校

 

 そして、健康で心豊かに自分を認め表現する、友だちを認め助け合う、自立に向けて歩んでいける児童生徒を育てていきたいと考えております。皆様から信頼される地域に開かれた学校を目指して、学校運営を推進してまいります。

 

 本校のルーツは、1959(昭和34)年に甲府市羽黒町に山梨県立あけぼの学園(児童福祉法による肢体不自由児療育施設)が開設されたのに伴い、入所者に訪問教育を行うために甲府市教育委員会から2名の教員が派遣されたことにあります。そして、「山梨県に肢体不自由児を教育する学校を」という保護者の熱心な設置運動により、1963(昭和38)年4月に山梨県立養護学校として開校しました。また、あけぼの学園内にあけぼの分校、県立中央病院内に病弱教育を行う中央病院分校が設置されました。それらの分校はその後、あけぼの養護学校、富士見養護学校として分離独立しました。1994(平成6)年には、富士吉田市立下吉田第二小学校内に分校が設置され、その後ふじざくら養護学校として分離独立しました。このように、本校は山梨県の特別支援教育の中核的な存在としての役割を果たしてきました。

 

今年度の本校の児童生徒数は96名です。小学部、中学部、高等部が設置され、訪問教育も行っています。また、寄宿舎を設置しています。本校は今年で創立58年を迎えました。本校は、上記の教育目標「ひびき合え 心豊かに すこやかに」を具現化するため、「安心安全」、「質の高い授業」、「開かれた学校」を3本の柱とした、グランドデザインを示しています。

「安心安全」では、教職員、学校看護師等関係者の協働による医療的ケア体制の充実、危険予知トレーニングをはじめとするヒヤリハット事例の分析と対応による事故未然防止策の充実、さらに、災害時の医療的ケアの検討を行い、子どもたちが安心安全に学べる環境を整えています。

「質の高い授業」では、個別の指導計画に基づくPDCAサイクルの定着に取り組みながら、個々の児童生徒の能力や特性に応じた柔軟な教育課程を編成し、きめ細かな教育を行っていきます。特に肢体不自由教育の専門性を高める必要があります。そのため、専門性の高い外部講師(PT、OT、歯科医等)を招へいし、身体の動きや感覚統合の関する研修、医療的ケアや摂食指導に関する研修、視線入力などICT機器の活用に関する研修を行っています。

「開かれた学校」では、近隣自治会や隣接する学校との防災体制の確立を目指すとともに、コロナ禍における交流及び共同学習の質的向上を推進しています。

令和2年度まで積み上げてきた「甲府支援学校3年ビジョン」の取組をさらに発展させていきたいと思います。

 

最後になりますが、学校というのは、とても複雑で、そして豊かで、さまざまなことを文字通り学べる場であると思います。学校はHRだけではなく、いろいろな施設や設備があり、たくさんの友達がいて、たくさんの先生方や看護師さん、他職員がいて、いろんな活動があり、その中で子どもたちは実に多くの学びをすることができます。子どもたちにとってこんな場所は他にはないと思います。

 私が考えている「学ぶ・学んだ」瞬間とは、新しいことを知ったとき、以前学んだことが場所や状況、内容を異にしながらも何かの共通点で括れたとき、オーバーラップできたとき、また今までもっていた固定観念が覆って新しい視点で見ることができたとき、だと思います。学校とは、これらのことができる最適の場所なのだと確信します。本当にたくさんの学びの題材があり、たくさんのチャンスがあって、それを支えるたくさんの人財がいます。それぞれに見える学びの素材を子どもたちが自分でつなぎ合わせ結びつける手伝いを私たちができればと思います。

 児童生徒が希望を持って学び、現在から将来未来にわたって自己実現できるよう、教職員が一丸となって取り組んでまいります。どうぞよろしくお願いいたします。

 

                         令和3年4月

                          校 長  佐 田 弘 和